大会長伊藤義徳の画像

伊藤義徳(人間環境大学 総合心理学部)
第7回 日本GRACE研究会年次大会in大阪 大会長

 第7回日本GRACE研究会年次大会大会長を仰せつかりました、伊藤義徳です。私は、愛媛県松山市にある人間環境大学総合心理学部で普段仕事をしています。この私と、福井県の齊藤素子さん(福井赤十字病院医師、Yoga & Wellness Chandra主宰)と京都府の石野真輔さん(十条武田リハビリテーション病院医師)のお二人の副大会長が力を合わせて、大阪の関西大学梅田キャンパスを会場に、楽しい大会をご用意いたします。

 昨年度の第6回GRACE年次大会は、藤野正寛大会長の下、対面とオンラインを合わせて250名以上の方にご参加頂きました。GRACEへの関心は着実に広まりつつあることを感じます。そこで、今大会のテーマは、「マインドフルネスとコンパッションを携えて社会に貢献する」としました。死に関わる支援者を支えるプログラムとして考案された“Being with Dying”そしてGRACEプログラムですが、その価値観は、医療、教育、福祉、産業、司法、その他多くの領域に応用可能な普遍的なものです。より多くの、現代社会を支える支援者にGRACEを知っていただき、活用してほしいという想いがあります。

 また、GRACEの考案者である、ジョアン・ハリファックス老師は、深遠なるコンパッションと暖かさで我々を包み込んでくれる宗教的指導者であり、苦しむ人を助けるための実践と科学を追究する医療人類学者であり、それと同時に、弱い人々の権利のために戦う勇敢な社会活動家でもあります。2023年9月21日に早稲田大学で行われたシンポジウムの席で、老師自身、今も社会のためにコンパッションを通して活動していること、そして「マインドフルネスもコンパッションも、ただ自らの幸福のためだけに使用するものではなく、ひとのために、社会のため役立てるべき」であることを熱く語って下さいました。私たち一人一人が、マインドフルネスを、コンパッションを、社会に役立てるために何が出来るのか、ぜひ考えてみたいと思います。

そのために、今回のプログラムは色々趣向を凝らしております。

1日目は、「GRACEミニ体験研修」です。GRACE初体験の方も、コンパクトにGRACEのエッセンスを体験を通して学ぶことが出来ます。初参加の方を歓迎いたします。

2日目は、ハリファックス老師からご挨拶を頂いた後、Mindful Self-Compassion(MSC)の考案者の一人である、クリス・ガーマー氏より基調講演を頂きます。GRACEとは異なるマインドフルネスとコンパッションの理解の仕方、社会への役立て方、またMSCから見たGRACEについても語っていただきます。
2日目の午後は、「マインドフルネスとコンパッションを社会に役立てる~コンパッションに基づく他のプログラムと共に考える~」と題してシンポジウムを行います。GRACEも含めた多様なコンパッションやマインドフルネスに基づくアプローチの専門家にお集まりいただき、それぞれの紹介を頂きながら、社会への役立て方について検討します。
そしてなにより、本大会の最大の目玉は、「活動報告会」の枠を設けることです。参加者の皆様が、ただ聞いて学ぶだけではなく、ご自身の活動を発表できる場をご用意しております。研修会とは異なる、年次大会ならではの交流の機会をぜひお楽しみください。

交流と言えば、今回は、1日目の夜には懇親会も実施いたします。GRACEを肴に、業種、領域を越えた多様な交流が生まれることを期待しております。

本大会を準備する機会を頂いた、昭和大学の髙宮有介世話人代表をはじめ世話人の皆様、誠にありがとうございます。相変わらず世話人オールスターズも大活躍する大会ですので、皆様そちらもお楽しみに。

我々も、便利でおしゃれな関西大学梅田キャンパスで、皆様とお会いできることを楽しみにしております。
どうぞよろしくお願い致します。

人間環境大学総合心理学部 伊藤義徳

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